ぐりとぐらとミルクボーイ
「うちのおかんが好きな絵本があるらしいんやけど、その内容がわからへんのや」
「一緒に考えてあげるから、どんな特徴か教えてくれる」
「おかんが言うにはな。
料理を作ることと食べることが大好きな二人組のネズミの絵本やって」
「ぐりとぐら やないかい?その特徴は、ぐりとぐらで間違いない」
「それでな、絵本の帯に『全米が泣いた!』って書いてあるらしい」
「ほなぐりとぐらとは違うか!
全米が泣くのは『アルマゲドン』に決まっている、アメリカ人は『アルマゲドン』さえあれば、週3で泣けるそうや」
「それとな。おかんが言うには、二人組のネズミが大きな卵を見つけてカステラを作る話らしい」
「ぐりとぐらやないかい! ぐりとぐらが作ったカステラはどれだけ時がたっても、甘い幸せな記憶としてほかほかと胸に残るんや」
「それとな、おかんが言うには、3時になるとクマがラインダンスを踊るそうや」
「ほな、ぐりとぐらちゃうやないかい!
♫ぼくらの なまえは ぐりと ぐら♪ って歌いながらラインダンス踊ったら驚いて2度見するやろ」
「ほんでな。
おかんがいうには、ぐりとぐらではないらしい、それでおとんがいうには、浦島太郎やって」
「いや、絶対ちゃうやろ!もうええわ!!」